抵当権登録のご案内
目次
自動車抵当権について
自動車抵当権について
自動車を担保にとる場合、一般的に使われているのは所有権留保という方法です。自動車をローンで買う場合は、所有者の欄に信販会社や、ディーラーの名前がのっていることがありますが、これが所有権留保です。
所有権留保された自動車は、所有者の欄に記載されている信販会社やディーラーに無断で名義変更や、住所変更の登録することはできません。したがって、信販会社やディーラーにとっては勝手に自動車を売られたりしないので一定の安心感があります。
それと比較して、自動車抵当権の場合は、自動車の売買や名義変更については公的に禁止することはできません。そのため、契約で債務の完済まで譲渡を禁止することが一般的です。
自動車を販売するときに担保が欲しいのであれば、所有権留保をすることが一般的ですし、抵当権の設定をすることはお勧めしません。
自動車抵当権を使うとき
高級車を分割払いで売却したにもかかわらず、所有権留保の契約をしていないで、登録も完了してしまったケース。
所有権留保で登録するには、その実態が必要です。後になって担保が必要になったとしても所有権留保に変更することはできません。この場合担保を取るのであれば、譲渡担保か、自動車抵当権を使うことになります。
譲渡担保と自動車抵当の比較
| 譲渡担保 | 自動車抵当 |
所有者 | 債権者 | 債務者のまま |
自動車税環境性能割 | 基本的に払う。 | 不要 |
自動車税種別割 | 債権者 | 債務者のまま |
物上代位 | 不可 | 損害保険金などから回収が可能。 |
登録免許税 | 不要 | 0.3% |
自動車抵当権は法定費用が、債権額の0.3%で済みますが、譲渡担保だと自動車が高額の時には環境性能割が取得価格の0~3%かかります。また、自動車税の負担は所有者になりますので、この点は譲渡担保にはない負担なので、リスクが高いです。
所有権を持てる(=勝手に名義変更されない)というメリットはあるものの、税金関係の負担が重たいので、我々としては、既存車両を担保にするのであれば自動車抵当をお勧めします。
自動車抵当の報酬
自動車抵当権の設定
全国一律 30,000円 (税別)
※ 債権額が1000万円を超える場合は35,000円 (税別)
登録免許税(債権額の0.3%)が3万円を超える場合は収入印紙で支払うことができず、登録免許税納付書を使用して金融機関で事前に支払う必要があります。
抵当権の抹消
全国一律 20,000円 (税別)
※送料、登録証明取得報酬を含む。
必要書類について
抵当権の設定についてご準備いただく書類
- 債権者の委任状
- 債権者の登記簿謄本または住民票 (発効後2か月以内のもの ※1)
- 債務者(自動車所有者)の委任状 (実印)
- 債務者(自動車所有者)の印鑑証明書(発効後2か月以内のもの ※1)
- 登録免許税 債権額または極度額の0.3%
- 原因証書(金銭消費貸借契約書※2及び自動車(根)抵当権設定契約書)原本 (返却されます)
- 自動車検査証のコピー(作成のため)
※1 申請時点で発行後3ヶ月以内ものが必要なのでご準備いただく際には、2ヶ月以内のものを頂いています。
※2 債権の発生原因が、金銭消費貸借ではない場合は、それに従った契約書。根抵当権の場合は不要。
抵当権の抹消についてご準備いただく書類
- 債権者(抵当権者)の委任状 (実印)
- 債権者(抵当権者)の印鑑証明書 (発効後2か月以内のもの ※1)
- 債務者(自動車所有者・抵当権設定者)の委任状
- 登録免許税 1000円
- 弁済証書または抵当権放棄書の原本 (コピーを提出、返却されます。)
- 自動車検査証のコピー(作成のため)
※1 申請時点で発行後3ヶ月以内ものが必要なのでご準備いただく際には、2ヶ月以内のものを頂いています。
費用の目安
仙台ナンバーのトラック1台を担保に500万円融資し、抵当権の設定を依頼した場合
| 報酬 | 実費 |
抵当権設定 | 30,000円 | 15,000円 |
登録証明取得 | 無料 | 300円 |
書類取り付け・その他送料 | 無料 | 報酬に含まれる |
消費税 | 3,000円 | ― |
合計 | 33,000円 | 15,300円 |
お支払い金額は、 48,300円となります。