「生計を同じくする」とは何か?

 

「生計を同じくする」とは何か

自動車を購入した時に、一定の要件のもと、自動車税の減免を受けることができます。

 

東京都の減免として、代表的なものとして、「障害者の方のために専ら使用する自動車に係る自動車税・自動車取得税の減免」というものがあります。ここで、専ら(もっぱら)という表現があり、専らとは何かということが問題となります。

 

東京都のホームページには、「障害者の方のために専ら使用する自動車」として、下記の表で減免の対象となる自動車を明示しています。

 

 

納税義務者(所有者又は取得者)

運転者

使用目的

障害者の方

障害者の方

特に問いません

障害者以外の方

専ら障害者の方の通院、通学等のために使用する

生計を同じくする方

障害者の方

障害者以外の方

*「生計を同じくする方」とは、「障害者の方と同居している方」又は「近隣(障害者の方の住所地から2㎞以内)にお住まいの親族の方」をいいます。

*割賦販売以外で使用者設定されている場合は、使用者の方も障害者自身または「生計を同じくする方」である必要があります。

http://www.tax.metro.tokyo.jp/kazei/info/car-genmen.html

 

東京都の判断としては、同居の親族又は、近隣の親族となっていますが、本来の意味としては、生活費を同じ財布から支出して生活している方をいいます。所得税の通達ではまた違った定義があります。

 

【「生計を一にする」とは、必ずしも同居を要件とするものではありません。例えば、勤務、修学、療養費等の都合上別居している場合であっても、余暇には起居を共にすることを常例としている場合や、常に生活費、学資金、療養費等の送金が行われている場合には、「生計を一にする」ものとして取り扱われます。

なお、親族が同一の家屋に起居している場合には、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められる場合を除き、「生計を一にする」ものとして取り扱われます。】

 

比較すると、所得税の判断が言葉の通りに実質的に判断しているのに対して、東京都の判断は一見すると非常に形式的であるようにも思われます。

しかし、専ら自動車を障がい者のために使用するという要素も加味して考えると、たとえ生計を同じくしていても遠方の親族が、自動車を専ら障がい者のために使用するとは考えにくいですし、近隣の親族で全く別の収入で生活している場合に、あえて車を親族名義にして障がい者の通勤通学を補助するのも、また考えにくいと思われます。

 

したがって、障がい者減免という前提として考えると、生計を同じくする方が、所得税の通達と乖離があったとしても、一定の合理性があるものと思われます

 

参考

東京都都税条例

第八十三条 下肢又は体幹に障害を有し歩行が著しく困難な者その他の規則で定める障害を有する者(以下この条及び第百三条第一項第二号において「下肢等障害者」という。)が所有する自動車又はその者と生計を一にする者(以下この条及び第百三条第一項第二号において「生計を一にする者」という。)が下肢等障害者のために所有する自動車で、下肢等障害者が自ら運転するもの又は生計を一にする者が下肢等障害者のために運転するものであつて、知事において必要があると認めるものに限り、その者の申請によつて自動車税を減免する。

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